ギリシャのAsso.subsea ドイツ バルト海沖Ostwind 3のエクスポートケーブルを敷設

  • Iberdorolaがドイツ バルト海沖で開発するOstwind3のエクスポートケーブル敷設、防護のコントラクターにギリシャのAsso.subseaが選定された。
  • 陸揚地点付近では多様な地質や岩場への対応、多条交差や900mを超える弧状推進法(HDD)など技術的課題が多い場所となる。
  • このOstwind 3はドイツ バルト海沖では初の市場取引に基づくプロジェクトとなる。

欧州最大級のケーブルメーカーであるギリシャのHellenic Cablesから、同じくギリシャのAsso.subseaがエクスポートケーブルの敷設と防護を受注しました。
陸揚地点付近での施工の難易度の高さからか、Asso.subseaの船団から4隻の敷設船(AtalantiAriadneArgoAethra)と3機の掘削機をアサインされるなど豪華な顔ぶれになっています。
また、発電容量300MWと欧州の洋上風力発電所にしては規模は小さいですが、補助金に頼らない市場取引に基づいたプロジェクトであるなど注目すべき点が多いプロジェクトです。

Ostwindプロジェクトの概要 50Hertz HPより

以下は筆者による私訳です。
欧州最大級のケーブルメーカーであるギリシャのヘレニック・ケーブルズは、220kVエクスポートケーブルの輸送、敷設、防護に関する契約を同じくギリシャのAsso.subseaと締結する。
このケーブルはOstwind 3プロジェクトの一部としてバルト海のWindanker洋上風力発電所におけるドイツの送電管理会社の50Hertzの変圧器と電力系統を接続する。
1本のエクスポートケーブルの総延長は100キロメートル以上となる。
エクスポートケーブルは、浅い水域、長さ900mの弧状推進法を用いた陸揚げ、岩場、他条交差、軟らかい土壌から硬い土壌まで様々な海底条件など、技術的に多くの困難が伴うルート上に敷設される。
この工事では、極浅域の作業環境に特化したDP2ケーブル敷設船Atalantiと、深海のケーブル敷設とプラットフォームへの引き込みに特化したDP3ケーブル敷設船Ariadneが使用される予定だ。
さらに、DP2海底掘削支援船ArgoとAethraが敷設準備工と敷設後の埋設作業に使用される予定だ。
超浅域でのケーブル埋設用のAssoTrencher V、AssoTrencher IV、AssoJet IIIの最新の掘削機が動員され、海底ルート全体に必要なケーブル防護が行われる予定だ。
Ostwind 3は、Iberdrolaがバルト海で開発した300MWのWindanker洋上風力発電所プロジェクトだ。
昨年11月にイベルドローラが開発用地O-1.3に対するステップイン権を行使したこの洋上風力発電所は、Westlich Adlergrundエリアで建設されるもので、すでに運開済みのOstwind 1プロジェクトであるWikingerとArkonaの洋上風力発電所の北側にあたる。
両風力発電所は本プロジェクトと同じく50Hertzの系統に接続されている。
Iberdrolaによると、Windanker洋上風力発電所は2026年の運転開始を予定しており、ドイツのバルト海における最初の市場取引に基づく洋上風力発電プロジェクトとなる予定だ。
同風力発電所は、Windankerプロジェクト、運転中のWikingerプロジェクト、現在建設中のBaltic Eagleプロジェクトを含むIberdralaのBaltic Hubの一部になる。
2026年時点で1.1GW以上の発電容量を持つことになるBaltic Hubは、ドイツの110万世帯以上に電力を供給することが期待されている。
引用元:https://www.offshore-energy.biz/asso-subsea-to-install-export-cable-for-ostwind-3/

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